仲庭ファインダイヤモンド　大阪駅前第４ビル店 | 日記 | 今後の金相場について

相変わらず金の価格が高騰していますね。
お客さまから「この相場、いつまで続くのか？」とか
「金はこれからもっと上がるかな？」なんてご質問頂きますが、
正直、それが分かっていれば全力で金を買っています（笑）

まあこの金の価格高騰の原因は米ドルの信用不安にありますので、
アメリカ経済が大きく好転して米ドルの信用が回復しない限り 
金の価格が急激に下落することは考えにくい、と思います。

実際世界中の多くの投資機関や政府系金融機関が
金を買い越しているようですから、短期的には
金の価格はまだ上がると見ている人が多いようです。
（この価格はバブル的なもので早晩弾けるという人もいます）

ただし。
日本の場合、ややこしいことに円と米ドルの為替が
複雑に関わってくることに注意が必要です。


現在、円が米ドルやユーロに対して高くなっている、
つまり異常な円高になっているのはご存知の通りです。
これは輸出に経済の大きな部分を依存している
日本経済にとっては大変な問題ですが、ここではそれは置いておいて。

問題は基本的に金は輸入品である、ということです。
（今現在は買取られた金を海外に輸出しているようですが）

この円高の原因も、金の高騰と同じように
米ドルの信用不安が大きな理由の一つにあります。
（もちろんそれだけではありませんが）

アメリカの財政政策によって米ドルが大量に発行され
世界中に米ドルがあふれている中でのアメリカの経済不安によって
米ドルがすっかり信用をなくしてしまった結果、
比較的安全だと思われた金や日本の円が大量に買われて
金相場が上がったり円高になったりした訳です。

つまり金の高騰も円高も基の理由は一緒。
これが話を複雑にしています。

円が高くなる、＝円の力が強くなると海外のものは安く見えます。
つまり日本人にとって輸入製品の価格は安くなる。
逆に円安になると輸入製品の価格はあがります。



で。
円が高くなっているのは米ドルの信用がなくなっているから、
ということは円が安くなる時は・・・？
アメリカ経済が回復し、ドルが信用を取り戻した時、
ということになりますよね。
ただそうなると同時に金の価格も下落するはずです。

ところが。
米ドル信用回復→円安に→輸入品価格上がる→金の価格上げる要因
米ドル信用回復→金を売って米ドルに戻す→金の価格下げる要因
ということですから、アメリカの経済回復は日本の金相場にとって
上げる要因でも下げる要因でもある、というややこしいことに（笑）

実はこれは現在の金の価格についても同じことで、
日本で私たちが思っている以上に
海外の人には金の価格は高くなっています。

ちなみに、2001年と先月（2011年７月）の
金の相場を比べて見てみると、
日本では１gあたりの値段がおよそ4.1倍になっているのに対して
ドルベースでは１トロイオンスの価格が約6.3倍に！
これも為替のいたずらですね。



ですから今後の金相場を考えるには
為替の動向を考慮に入れる必要があります。
このまま円高がどんどん進まなければ良いんですけどね・・・

まあ金の価格が上がるにせよ下がるにせよ、
日本人にとっては海外の人に比べると
その上下の触れ幅は小さくなることは間違いないと思われます。


現在お手持ちの金の売却を考えられている皆さん、
結局相場は水物です。

要は不要なものは売って、
使う可能性のあるものは置いておくというのが
よろしいのではないでしょうか（笑）

「これってほんとに金？」などというものも
お預かりしてしっかりお調べしますので、
気になるものは是非お気軽に
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